じぶんたちの問題として受けとめる

2015年03月02日 03:33

 毎月配布されてくる町の広報紙を見ていて思うのは、当別の人口は「着実」に減少しているということです。どうしてなのか、どこに原因があるのか、どうすればそれを鈍化させられるのか、今暮らしている住民一人ひとりが自らの問題として受け止める必要があると思います。

 2月25日付け北海道新聞の社説「道の少子化対策 札幌圏の取り組み重要」は、合計特殊出生率1.01の当別町を含む札幌圏の少子化への取り組みが、道全体の人口減改善の糸口となると指摘しています。また、昨年春、民間の研究機関「日本創世会議」は、ここ30年の間に当別町で子どもを産み育てる女性層が激減するとも予測していました。

 人口減は住民サービスにもろにかかわってきますから、それに対する歯止め、対策がとられなければならないと現住民であるわたしは考えます。じゃあどうするか。「住み続けられる環境づくり」、「住んでみたくなる環境づくり」がまず求められるでしょう。そのときに、当別はそれに応えられるに十分な「仕組み」が備わっているでしょうか? 道路が整備され、除雪問題が一定程度解消されても人口の流出・減少に歯止めがかかるとは思えません。

 私たちライブラリーファンは公立の図書館設置が、〈ひとを町に呼びよせ、そして引き止める〉大きな要素になる、とふだんから行政にうったえています。「周辺の自治体は図書館の先進地であり、列車は電化され、道路は整備されていることだし、他自治体の住民にもサービスしてくれるのだから、そこに行って利用したら。」という人もいますが、それは論外です。

 図書館は本の貸し出しだけをやっているところではありません。それは図書館の機能のほんの一部なのです。「じゃあいったい図書館ってどういうものなの?」 その問いに対する答えが、当別町図書館像検討委員会がこのたび出した答申に盛り込まれています。

https://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/site/kyoiku-top/

 「あって(存在して)当然の施設」それが図書館であり、それがなかったことによるダメージがいま抱えている当別の人口減問題にも現れているものと考えます。(A)